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2024.12.19
ドライヤーにアスベストが使われていた?古い家電の危険性について
古いドライヤーにはアスベストが含まれている可能性があることをご存知でしょうか?
かつて耐熱性や絶縁性を目的に、ドライヤーを含むさまざまな家庭製品で使われていました。しかし、健康被害が明らかになってからは、一切使用されていません。
本記事では、ドライヤーを含む古い家電製品にアスベストが使われている可能性や、そのリスクを回避するための具体的な方法を詳しく解説します。
ドライヤーにアスベストが使われた理由
アスベスト(石綿)は、1980年代にかけて、家電製品でも広く利用されていました。その理由は、以下のような特性によるものです。
- 耐熱性:高温に耐え、熱を遮断する性質がある
- 絶縁性:電気を通しにくく、感電を防ぐ素材として適していた
- 耐久性:壊れにくく長期間使用可能
ドライヤーにおいてはヒーター保持材・基盤の周りにアスベストが使われていました。
アスベストが含まれるドライヤーはどの年代の製品に多い?
アスベストが含まれるドライヤーは、昭和62年度(1987年)以前に製造された製品に見られます。これは、昭和61年に国際労働機関の総会で「石綿の使用における安全に関する条約」が採択され、アスベスト使用を自粛する機運が高まったことによります。それ以降はアスベストの使用が大幅に減少し、ほとんどの家電メーカーが代替品への変更を完了しています。
各家電メーカーがアスベスト含有家電リストを公開しています。
例えば、日立のヘアドライヤーにおいては、1966年~1979年までアスベストが使われていたことが公表されています。(参考:日立の家電製品における石綿使用状況)
Panasonicも、~1979年5月まで製造していたヘアドライヤーでアスベストが使われていました。(参考:過去に石綿(アスベスト)を使用していた家電製品)
アスベスト含有ドライヤーの見分け方
アスベスト含有の可能性があるドライヤーを特定するためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。
- 製品ラベル: ドライヤー本体や取扱説明書に記載されている製造年を確認します。1987年以前に製造されたものは特に注意が必要です。
- メーカー情報: メーカーの公式サイトやカスタマーサポートを利用して、該当モデルがアスベストを使用しているかどうかを確認することも有効です。
- 専門業者による点検: 不安がある場合は、専門の業者に点検を依頼し、安全性を確認してもらうことが推奨されます。
アスベスト含有ドライヤーを持っていると危ない?
ドライヤーなどの家電製品に使われていたアスベストは、他の材料と混合させて固めたものが多く、通常の使用においてはアスベストが飛び散る心配はないとされています。
ただし、アスベスト部分が劣化していたり、破損していたりするリスクもあります。
もし実家の物置などに古いドライヤーをお持ちの場合は、その安全性について確認することが重要です。安易に稼働させようとしたり、破棄したりしないよう気をつけましょう。
アスベスト含有ドライヤーなどの家電を捨てる方法は?
アスベストを含む可能性があるドライヤーを廃棄する際には、適切な手順を踏むことが重要です。以下の方法で安全に処分しましょう。
廃棄ガイドラインの確認: 各自治体は、アスベスト含有製品の廃棄に関するガイドラインを提供しています。自治体のホームページや窓口で情報を確認し、指示に従って処分します。多くの場合、市町村の清掃担当窓口に問い合わせれば対応してくれるでしょう。
専門廃棄業者: アスベストを安全に処理できる専門業者に相談することも一つの方法です。環境への影響を最小限に抑え、安全に処理する方法を教えてくれることでしょう。
環境省の『アスベスト含有家庭用品の廃棄について』というページも参考にしてみましょう。
まとめ
今回の記事では、古いドライヤーにアスベストが使われている件について解説しました。
特に、1960~1970年代の製品には注意が必要です。本記事で解説した以下のポイントを参考に、リスクを回避しましょう。
- 古いドライヤーの製造年:型番や製造年をチェックする
- メーカーに問い合わせる:不安な場合は適切な窓口からサポートを受けましょう
- 勝手に処分しない:市町村の指示に従って廃棄しましょう
アスベストの危険性が広まり始めた昭和63年以降は、使用されている可能性は極めて低いです。もしも身の回りに古いドライヤーがある場合、この記事を参考に、落ち着いて対処しましょう。