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2025.03.05
アスベストみなしとは?判定の仕組みと事前調査との関係
アスベストに関する規制が強化される中、「みなし判定」「みなし申請」「みなし工事」といった言葉を聞くことがあるかと思います。
みなし判定は、事前調査を簡略化できるケースがある一方で、誤解やリスクも伴うため、正しい理解が必要です。
今回の記事では、「アスベストみなし判定」とは何か、その仕組みや事前調査との関係について詳しく解説します。
アスベストの「みなし」とは?意味と定義
そもそも「みなし」とは、行政や法律の世界ではよく使われる概念です。
法律や規制の中で「実際にそうであるかどうかにかかわらず、特定の条件を満たした場合にそうであると判断する」ことを指します。
アスベストの「みなし」判定は、特定の建材にアスベストが含まれているかどうかを調査せず、アスベストが含有されていると仮定して取り扱う方法です。
この考え方が適用されるものを「みなし含有建材」と呼びます。国土交通省や環境省の基準に基づき、一定の年代に製造・使用された建材のうち、アスベスト含有が疑われるものが該当します。
なぜアスベストのみなし判定が必要なのか?
アスベスト対策において「みなし判定」が必要とされる理由は、以下の通りです。
- リスク回避:仮にアスベストが含まれていた場合の健康被害や法的問題を防ぐため。
- 迅速な対応の必要性:解体工事などでは、全ての材料を分析する時間的余裕がない場合があります。
- コスト削減:分析費用を削減しつつ、安全性を確保するため。
特に、昭和50年代以前などの古い建築物では、アスベストが使用されている可能性が高いため、みなし判定が適用されるケースが増えています。
アスベストみなし含有建材とは?判定の基準は?
アスベストの「みなし含有建材」とは、国が定めた基準に基づきアスベストを含んでいると判断される建材を指します。
実際に成分分析を行わなくても、過去の製造・使用データに基づいてアスベスト含有とみなされるため、規制対象となります。
例えば、昭和50年代以前の建材や、吹付け材や成型板などの種類によって、「みなし含有建材」として扱うことが多いです。具体的には、国土交通省の『建築物石綿含有建材調査マニュアル』に、石綿が多用された建材や年代がまとめられています。
みなし判定とアスベスト事前調査の関係性
アスベストに関する事前調査とは、建物の解体や改修を行う際に、使用建材にアスベストが含まれているかを確認する調査のことで、2023年10月から義務化されています。
みなし含有建材は、事前調査の段階で「アスベストを含んでいるものと見なされる」ため、原則として追加の分析なしにアスベスト含有建材として扱われます。
しかし、「みなし判定」を行う場合でも、事前調査が全く不要になるわけではありません。 省略できるのは「分析調査だけ」です。つまり、「書面調査/目視調査」「調査結果報告書の作成/届出」「発注者や作業者への調査結果の説明」その他必要な措置を簡略化できるものではない、ということです。
いずれにしても、安易な判断は危険です。法令にも詳しいアスベスト専門家に相談してみることがおすすめです。
【まとめ】アスベストの「みなし」を正しく理解して適切な対応を
今回のブログ記事では、アスベストの「みなし」について解説しました。
みなし判定とは、過去のデータや規制基準に基づき、特定の建材をアスベスト含有と見なす仕組みのことです。みなし含有建材に該当する場合、事前調査で追加の成分分析を行わずともアスベストを含むものとして扱われます。
本記事の要点をまとめると以下の通りです。
- みなし含有建材は、一定の基準に基づきアスベスト含有と見なされる建材のこと
- 事前調査では、みなし含有建材は基本的に追加分析不要
- みなし含有建材と判断された場合、適切な飛散防止措置や届け出が必要
- 違反すると罰則の対象になるため、規則を遵守することが重要
アスベストに関する規制は年々厳格化しています。
正しい知識を持ち、適切な対応を行うことが、安全な作業環境を守る第一歩です。この記事を参考にしてください。