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2025.03.06
石綿事前調査を忘れたらどうなる?違反事例と罰則について
建物の解体や改修工事の際、石綿(アスベスト)事前調査は法律で義務付けられています。
しかし、「石綿事前調査を忘れてしまったらどうなるのか?」と不安に思う施工業者や事業者の方も多いのではないでしょうか。
実際に、事前調査を怠ったことで工事の中断・罰則・追加費用の発生といったトラブルに発展したケースは少なくありません。
今回の記事では、石綿事前調査を忘れた場合に起こる影響、過去の違反事例、適用される罰則について詳しく解説します。
石綿事前調査を忘れたらどうなる?
石綿事前調査を実施しないまま工事を進めると、以下のようなリスクがあります。
①法律違反となるリスク
石綿事前調査は、以下の法律で義務付けられています。
よって、事前調査を忘れた場合、罰則が科されます。
法律 | 規定内容 | 違反時の罰則 |
---|---|---|
労働安全衛生法 | 解体・改修工事前の事前調査を義務化 | 最大50万円以下の罰金 |
大気汚染防止法 | 石綿の飛散防止措置の義務化 | 工事停止命令・指導 |
労働安全衛生法では、事業者に対して労働者の安全と健康を確保する義務を課しています。また、大気汚染防止法では、石綿の飛散を防止するための措置が定められています。
石綿事前調査を実施しないことは、これらの義務に違反することになります。法律違反ですから、関係行政機関から法令違反の指摘・指導を受けます。
また、当然ながら罰則が科されるケースもあり、事業者としての信頼を大きく損なってしまいます。
②工事がストップする可能性
工事着工後に監督機関や元請業者から指摘を受けると、工事の中断を余儀なくされます。
特に、自治体や労働基準監督署の立ち入り検査が入った場合、石綿事前調査が実施されていないと大きな問題になります。工期は大幅に伸び、コストもかさみます。
③発覚後の対応が困難に
石綿事前調査を忘れたまま工事が進み、後になって石綿の有無が問題になった場合、工事のやり直しや追加費用が発生することもあります。
最悪の場合、作業員の健康や安全を脅かすような石綿の飛散事故につながる恐れもあります。
石綿事前調査を怠った事例と罰則について
石綿事前調査の義務違反は実際に全国で発生しており、厳しい処分が下されています。
個別の企業名を書くことはしませんが、『解体工事に当たり、石綿の使用有無を事前調査しなかったとして、解体工事業者と同社代表取締役を、労働安全衛生法違反の疑いで〇〇地裁に書類送検した。』というニュースは少なくありません。
この場合、企業には数十万円~数百万円の罰金も科されます。重大な違反や悪質なケースでは、営業停止などの行政処分や、懲役刑となる可能性もあるのです。
これらは行政の調査によるものと、内部からの通報によるもの、両方があります。
なお、厚生労働省は「これまでに石綿事前調査をしていない事業者」を特定し、積極的に指導する方針も掲げています。(参考:石綿ばく露防止対策の推進について)
まとめ:事前調査を忘れず、安全な工事を実施しよう
今回の記事では、石綿事前調査を忘れたらどうなるのか、そのリスクについて解説しました。
石綿事前調査の義務を怠ることは、法的に深刻な結果を招く可能性があります。罰金、懲役、営業停止など、事業の存続にも関わる重大なリスクが伴います。また、作業員や周辺住民の健康被害のリスクも看過できません。
事前調査を確実に行うためには、
- 調査の流れを把握する
- 専門業者に依頼する
- 必要な法令を確認する
といった対策が有効です。
適切な資格を持つ調査者による確実な事前調査の実施、結果の正確な記録と報告、そして必要な防護措置の実施が、法令遵守と安全な工事のために不可欠です。
石綿事前調査は、単なる法的義務ではなく、社会的責任を果たすための重要な手順であることを、常に心に留めておく必要があります。アスベストのプロ「都分析」にお気軽にお問い合わせください。