お知らせ
2025.03.10
工事中にアスベストを発見…!突然出てきたらどうすればいい?
近年はアスベスト事前調査が厳しく行われているため、工事中にアスベスト含有建材が見つかることは少なくなりました。
しかし、どんなに慎重に調査をしていても、想定外のことが起こるのが世の常です。
アスベストは微細な繊維が飛散しやすく、吸い込むことで重大な健康影響を及ぼす可能性があります。そこで、もし工事中にアスベストを発見したらどう対応すべきなのか、解説していきます。
安全性確保の観点でも、法律順守の観点でも、ぜひ知っておきましょう。
工事中にアスベストを発見したら、まず作業の一時中断
工事中にアスベストが疑われる建材を発見した場合、最優先すべきは作業の即時中断です。これにより、アスベストの飛散を最小限に抑えます。
適切な初動対応
- 作業員は速やかに現場から退避し、不要な立ち入りを禁止する。
- 周囲への拡散を防ぐため、養生シートなどで覆う応急措置を講じる。
- 換気をせず、空気の流れを抑える。
作業を続行してしまうと、アスベストが飛散し、作業員だけでなく周囲の人々にも健康被害を及ぼす危険があります。
慌てることなく、冷静に対処しましょう。
工事を中断したらアスベストかどうか専門業者や行政に確認を取る
作業を中断したら、発見した建材がアスベストを含む可能性があるかどうかを確認します。
ここで注意点ですが、どんなに熟練の職人でも、自己判断は絶対にしないでください。現場の様子や建材の見た目だけで「アスベストが含まれている」「アスベストは含まれていない」と判断することで、大きな被害に繋がるリスクがあることを忘れてはいけません。
アスベスト含有の有無は専門的な検査が必要です。確定するまで不用意に触れたり、移動させたりしないようにしましょう。
そして、速やかに専門業者・工事の管理者・行政の窓口に連絡をし、指示を仰ぎましょう。
突然出てきたアスベストはどのように処理する?
アスベスト専門業者が現地調査を行い、検体を採取して分析します。アスベストの有無・種類・含有量などが判明したら、処理方法を検討していきます。
アスベスト含有建材の除去・処理は、法令に基づき、封じ込め・囲い込みなどの対策を行いながら慎重に行います。
また、除去後は適切な廃棄処理を行います。
【要注意】工事中にアスベストが出てきた時にやってはいけないNG行動
工事中にアスベストを発見した際、以下の行動は厳禁です。
- 自己判断で破壊・撤去する:アスベストが飛散し、吸入リスクが高まる。
- 掃除機や水拭きで処理する:飛散を助長し、逆効果になる。
- アスベスト含有ゴミを適切に処理せず放置する:法律違反となり、罰則の対象になる。
- 情報を隠蔽する:周辺住民や関係者への不信を招き、大きな健康トラブルに発展する可能性もある。
アスベストかどうか確証の無い「疑い」のレベルでも、必ず責任者に報告し、適切な処理をしましょう。
ひとつの安易な判断が大問題・大事故を招くリスクもあるのです。
【まとめ】工事中にアスベストを発見したら…
今回のブログ記事では、工事中にアスベストを発見した場合の対処法と心構えについて解説してきました。
適切な対処方法は、以下の通りです。
- 作業の一時中断
- 専門業者への連絡
- 管理者への報告
- 検査・分析の実施
- 法的届出の確認
- 適切な除去・処理
作業を進める中でアスベスト含有の疑わしきモノが出てきたら、慌てるのは当たり前です。そういうときこそ、急がず騒がず、冷静に対応することが大切です。
アスベストの飛散を防ぎ、作業員や周囲の人々の健康を守るためにも、自己判断を避け、必ず専門家の指示を仰ぐことを徹底しましょう。
適切な対応を行えば、リスクを最小限に抑え、安全な工事を継続することができます。