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2024.12.18

珪藻土にアスベストが!?バスマットやコースターの混入問題と見分け方

吸水性が高く、乾きやすくて清潔な珪藻土製品は、バスマットやコースターなど、私たちの生活に広く浸透しています。

しかし、2020~2021年にかけて、珪藻土バスマットやコースターへのアスベスト混入問題が話題になり、多くの消費者に不安を与えました。

今回の記事では、「珪藻土製品へのアスベスト混入問題」について詳しく解説します。安心して珪藻土商品を使うためにも、ぜひ最後までお読みください。

珪藻土製品へのアスベスト混入問題とは?

2020年11月、珪藻土バスマット、珪藻土コースターから、基準値を超えるアスベストが検出されました。

この報道を皮切りに、他の小売業者や通販サイトでも同様の問題が次々と明らかになり、2021年1月までで、多くの珪藻土商品が問題になりました。

厚生労働省のページで確認すると、以下の通り、珪藻土関係の商品がたびたび報道されていることが分かります。

中でも、特に多くの消費者を不安にさせたのが、大手ホームセンターの「カインズ」と「ニトリ」で販売されていた珪藻土バスマットにアスベストが混入していたことです。

カインズでは約29万個の回収、返金。

ニトリでは355万点の大規模なリコールとなりました。

そもそも珪藻土にアスベストは含まれない

珪藻土は、長い年月をかけて海や湖の底に堆積した、微生物の一種「珪藻」の化石からできている自然素材です。その成り立ちからして、珪藻土そのものにアスベストが含まれることはありません。

吸水性や断熱性に優れているため、バスマットやコースター、建材など、さまざまな製品に利用されています。

では、なぜ珪藻土商品にばかりアスベストが含まれていたのでしょう??

なぜ珪藻土バスマット・コースターにアスベストが入ったのか?

アスベスト混入が確認された珪藻土製品の多くは、中国を中心とした海外製造のものでした。

珪藻土商品にアスベストが入ってしまった直接的な原因は不明のままですが、以下のような背景があります。

  • 中国ではアスベストの使用が禁止されていない
  • 日本では使用禁止になっていることを知らなかった?
  • 珪藻土単体では接着効果がないため、アスベストを混ぜた?
  • 輸入業者のチェック体制がずさんである

2020年の問題を踏まえ、厚生労働省は関係業界に対して一斉点検を求めるとともに、流通している珪藻土製品に対する厳しい検査(サンプル分析)を進めました。

それ以降、同様の混入問題は起こっていません。

珪藻土商品へのアスベスト混入の見分け方は?

アスベストの混入を一般消費者が目視で判断することは不可能です。

そもそも、アスベストの大きさは0.02~0.35マイクロメートル(髪の毛の五千分の一)で、肉眼で見ることは困難です。

確実にアスベストの有無を判断するには、X線回折分析法や偏光顕微鏡法など、プロによる専門的な分析が必要となります。

また、万が一、2020年前後で珪藻土バスマットや、珪藻土コースターを購入した人がいたら、それぞれの販売店が該当商品かどうかの見分け方を示しているので、必ずリコール情報を確認しましょう。

(参考:ニトリ:回収対象となる珪藻土製品の見分け方

アスベスト含有の疑いがある珪藻土製品への正しい対応法

前提として、アスベストの危険性は繊維が空気中に飛散し、人体に吸入されることで生じます。よって、珪藻土バスマットや、珪藻土コースターについては、通常の使い方をしている限りはアスベストが飛散するおそれはありません。

しかし、吸水力を保つために表面をやすりで削ったり、高い位置から落として割ったりした場合には飛散のおそれがあるので注意しましょう。

すでに珪藻土製品が破損している場合や、それが心配な場合は、ビニール等に入れ、テープでしっかりと封をしておきましょう。

ゴミとして破棄することは厳禁です。回収方法などの詳細は、販売者の相談窓口に必ず問い合わせ、指示に従いましょう。

適切に廃棄することで、アスベストが周囲に悪影響を及ぼすリスクを減らすことができます。

【まとめ】珪藻土とアスベストの関係

珪藻土製品は、その便利な吸水力と速乾性から市民権を得ていますが、2020~2021年のアスベスト混入問題はショッキングでした。

全国的に人気のカインズ・ニトリ・しまむらなどの販売店や、Amazon・楽天などでの通販でも、基準以上のアスベストを含む製品が販売されていました。

商品の性質上、ただちに危険性があるわけではありません。ただし、削ったり割れたりすると危険なので、アスベスト含有商品と思われる場合は、すぐ販売者に問い合わせましょう。

今回の記事を読んでネガティブなイメージが残ってしまった人もいるかもしれませんが、もともと、珪藻土は石綿とはまったく関連性のない素材です。中国での製造が理由になっているので、日本製の珪藻土商品を活用すれば安心です。

今回ご紹介した情報を参考に、安全な珪藻土製品を選び、安心して活用してください!

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