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2025.10.24

アスベスト含有建材の見分け方と対処法|すぐできるセルフチェック付

アスベスト含有建材の見分け方と対処法|すぐできるセルフチェック付

「家の天井がポロポロと崩れ落ちている」

「壁紙をめくったら、古そうな建材が出てきた。これってアスベスト?」

自宅にアスベストが使われているかもしれないと思うと、心配になりますよね。

この記事では、自宅にアスベストが使われているか不安な方に向けて、アスベスト含有建材の種類と年代、セルフチェックの方法、触ったり削ったりしてしまったときの対処法を解説します。

正しい知識を知り、アスベストの不安から解放されましょう。

アスベスト含有建材の種類と年代一覧

アスベスト含有建材の種類の画像

(出典:国土交通省:「目で見るアスベスト建材(第2版)」内の画像を一部改変して作成)

アスベストは耐火性、耐熱性、耐久性にすぐれた素材として、1950年代頃から2006年までさまざまな建材に使用されていました。

代表例は以下のとおりです。

建材の種類 主な用途 主に使用された年代 飛散性・非飛散性
吹付けアスベスト 天井裏・梁など ~1975年 飛散性
スレート板 屋根・外壁 1960年代〜2006年 非飛散性
ケイ酸カルシウム板 天井・壁下地 1960年代〜2004年 非飛散性
ビニル床タイル 床材 1950~1990年代 非飛散性

飛散性と非飛散性で異なるアスベストの危険性

アスベスト含有建材は、繊維の飛びやすさにより「飛散性」「非飛散性」に分類されます。

飛散性

  • 例:吹付けアスベストなど
  • 繊維が極めて飛散しやすく、露出していると吸入リスクがある
  • 戸建て住宅では通常使用されないが、マンションの駐車場、ボイラー室など大規模建築物に多く使われた

非飛散性

  • 例:スレート板、ビニル床タイルなど
  • セメントなどで固められており、通常の状態では繊維はほとんど飛散しない
  • 日常生活では健康被害の心配はないが、劣化・破損・解体工事などで削ったり壊したりすると繊維が飛散する

アスベストが健康に及ぼす影響については、関連記事もあわせてご覧ください。

(関連記事:アスベストが使われた建物に住んでも大丈夫?健康リスクと安全対策

なお、2006年9月1日以降はアスベスト含有建材の使用が法律で全面禁止となりました。

1950年代〜2006年8月以前に建てられた住宅では、リフォームや解体の前に専門家へ確認しましょう。

【セルフチェックリスト】自宅にアスベスト建材があるか確認する方法

【セルフチェックリスト】自宅にアスベスト建材があるか確認する方法の画像

アスベストが使われているかを確認するためのチェックポイントを、以下にまとめました。

  • 1950年代〜2006年8月までの間に着工された建物である
  • 屋根・外壁にスレート板が使われている
  • 床が1990年代以前のビニル床タイルである
  • 天井裏や梁に吹付け材が見られる(※特に大規模建築物)
  • 不動産売買時の重要事項説明書の「石綿使用調査の内容」欄に「使用有」と記載がある

以上の項目に当てはまる場合でも、実際にアスベストが含まれているかは外見で判断できません。

アスベストの有無を確定させるには、専門家の調査を受ける必要があります。

都分析は、規制が厳格化される以前から20年以上“安全”を徹底してきたアスベスト調査のエキスパートです。安心してご相談ください。

アスベストを触ってしまった・削ってしまったときの正しい対処法

アスベストを触ってしまった・削ってしまったときの正しい対処法の画像

うっかりアスベストを触ってしまっても、触るだけでは健康リスクはほとんどありません。

ただし、接触によりアスベストの繊維が飛散すると、吸入の恐れがあります。

非飛散性建材でも、削る・壊す・研磨するなどの作業は繊維を舞い上がらせるため絶対に避けてください

万が一破損させてしまった場合は、次の手順で対応します。

  1. 換気を止める:粉じんの飛散を防ぐ
  2. 掃除機を使わない:家庭用掃除機は排気口から繊維をさらに飛散させる危険がある
  3. 濡れた布で拭く:湿式清掃で粉じんの舞い上がりを防ぐ
  4. 破片を密閉する:触れた建材片や使用した布はビニール袋に入れ、口をしっかり閉じる
  5. 専門業者へ相談:自治体の環境担当課やアスベスト除去業者に状況を伝え、適切な対応を確認する

アスベストを吸い込んだ可能性がある、または健康への影響が心配な場合は、専用の相談窓口や医療機関に相談してください。(参考:環境省「私は大丈夫?」

まとめ

アスベストは、かつて多くの建材に使われていたものの、正しい知識があれば過度に恐れる必要はありません。

1950年代〜2006年に建てられた住宅ではアスベスト使用の可能性があるため、リフォームや解体前には必ず専門家による調査を受けましょう。

また、アスベストは触るだけで危険というわけではありませんが、建材を削ったり壊したりすると飛散リスクがあるため絶対に避けてください。

心配な場合は、自治体や専門業者の相談窓口を活用しましょう。


出典

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