お知らせ
2025.03.04
工作物石綿事前調査者の試験内容と合格難易度は?
工作物石綿事前調査者は、特定の工作物の解体や改修工事を行う際に、事前にアスベスト含有の有無を確認するために必要な資格です。
令和8年(2026年)1月1日からは、反応槽・ボイラー・焼却設備などの工作物に関しても有資格者による事前調査が義務化されます。
今回の記事では、そんな工作物石綿事前調査者の資格試験に関する内容をご紹介いたします。試験内容や難易度、合格率などが気になる人は、ご参考ください。
【前提】工作物石綿事前調査者は講習機関によって違いがある
令和7年時点で、工作物石綿事前調査者の資格を取得できる期間は全国で「31機関」あります。(※今後、増減する可能性があります)
資格付与に関して一定の水準はありますが、講義の時間割、修了試験の問題数、試験時間、合格発表の方法などに違いがある点に留意が必要です。
詳しくは、「石綿情報ポータルサイトの講習会情報」をご覧ください。
工作物石綿事前調査者の資格は誰が受講できる?
工作物石綿事前調査者の資格を取得するためには、まず講習を受講する必要があります。
しかし、この講習は誰でも自由に申し込めるわけではなく、一定の条件を満たしていなければなりません。特に、学歴や実務経験によって受講の可否が決まるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
まず、石綿作業主任者技能講習をすでに修了している人は受講資格があります。
その他、以下のように、学歴と実務経験による判断もあります。
- 大学で工学関連を修了した場合→ 卒業後2年以上の建築業務に関する実務経験が必要
- 3年制の短期大学で工学関連を修了した場合→ 卒業後3年以上の実務経験が必要
- 2年制の短期大学または専門学校で工学関連を修了した場合→ 卒業後4年以上の実務経験が必要
- 中学・高校で工学関連の学習を行った場合→ 卒業後7年以上の実務経験が必要
- 工学に関する学歴がない場合→ 11年以上の実務経験が必要
その他、詳細な受講資格については、石綿総合情報ポータルサイトの「工作物石綿事前調査者講習」をご確認ください。
工作物石綿事前調査者の試験内容は?
工作物石綿事前調査者の資格を取得するためには、特定の講習を受講し、その後に筆記試験に合格する必要があります。
試験内容は、主に以下の通りです。
- 工作物石綿事前調査に関する基礎知識:労働安全衛生法などの関係法令、工作物と石綿、石綿関連疾患と健康リスクなど
- 石綿使用に係る工作物図面調査:工作物一般、工作物と防火材料、石綿含有建材、図面情報の収集など
- 現場調査の実際と留意点:調査計画、事前準備、現地調査、試料採取、記録方法、分析調査など
- 工作物石綿事前調査報告書の作成:調査票の記入、報告書の作成、所有者への報告など
上記の内容を、1日目と2日目にて「11時間程度」の講習で学び、その後に修了考査として「テスト」が行われます。
より具体的には、一般社団法人企業環境リスク解決機構が過去問を公開しているのでチェックしてみましょう。
工作物石綿事前調査者の修了試験について
講習の最後に行われる修了考査は、講習機関によって試験形式が異なりますが、以下のように実施されることが多いです。
- 試験方式:マークシート方式
- 問題数:30~50問程度
- 試験時間:1時間~2時間
- 合格基準:60%以上の正答率
試験内容は専門知識を問うものですが、難解な問題やひっかけ問題は少ないと言われています。
工作物石綿事前調査者の試験難易度や合格率は?
工作物石綿事前調査者はまだ新しい資格試験のため、合格率は公開されていません。
試験自体は「正答率60%以上」で合格となるため、難易度が極めて高いというわけではありません。
また、講習機関によっても難易度に違いがありますが、『講義に集中すれば十分に合格できるレベル』という記載もあります。アスベストに関する基礎知識や実務経験があれば、一度で合格することは可能です。
ただし、筆者が受験した際は「全問回答するには試験時間が足りなかった」という人もいました。また、アスベストに関する知識の土台がない人だと受かるのは難しいと感じる内容も含まれていました。
講義に集中し、内容を正確に理解してから修了考査に臨みましょう。
まとめ
今回の記事では、工作物石綿事前調査者の資格試験について、その受講資格や試験内容、合格率について解説しました。
要点をまとめると、以下の通りです。
- 工作物石綿事前調査者を受けるには学歴や実務経験が必要
- 試験はマークシート選択の筆記形式で、正答率60%以上で合格
- 試験の合格率は未公開。誰でも取れる資格ではない
- 約11時間の講義に集中し、大事なポイントを重点的に復習するのが効果的
工作物石綿事前調査者の試験は決して難しすぎるものではありませんが、講義に集中し、ポイントを押さえた学習を行うことが合格への近道です。しっかり準備をして、試験に挑みましょう!
なお、今後、工作物石綿事前調査者資格への需要はさらに高まります。建設業や関連産業に携わる方々は、早めの情報収集と資格取得の準備を行うことをおすすめします。